Climbing Mate Club

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Chronicle

前穂・北尾根

アックスイメージ
メンバー 栗原、小原、佐藤、中村
日程 2001年11月23日〜25日
記録 中村

23日

5時45分合庁集合。
 中の湯に車を停めて歩き出す。それにしても雪がない、釜トンを越えると一面の銀世界を想像してたのに・・・岳沢の方を見ても明らかに雪がない。重太郎新道も夏道がむき出しの状態で皆ブツブツ小言を言い出す。でもとりあえず涸沢まで行くことに。

 横尾を少し過ぎたころから雪が出てきてとりあえずホッとする。道はトレースがついており難なく進めるが人がいない。涸沢についても我々しかいなくて大パノラマを独り占め。ド快晴の連休なのに人はどこへ行ったのだろう?下から見る限りでは十分とは言わないまでも雪はあり、それぞれ「上だけ見るとヒマラヤっぽいなー」などなど勝手なことを言いつつテントを張っておでんを食らう。山でおでんとはなかなか贅沢だなー、でも栗原さんちょっと高山病ぽくって苦しそー

24日

4時起床、6時前出発、もちろん天気は快晴。
 5,6のコルまで所々石が出ているがひざ位のラッセルでてくてく登っていく。5峰の登り、誰もルート図らしき物を持っておらずとりあえず稜線沿いに行く。最初1ピッチだけロープを出すが出すまでもなくてけてけ4峰の取り付きまで行き、そこからロープを出して行くがいまいちFIXを張る順番などシステムが決まっていなくて時間がかかってしまう。テントを出るときは今日中に松本に帰ろうとか言っていたが、このままでは上高地も危ういなー・・・・

 核心の3峰、簡単な左を行く。
1ピッチ目 中村リード。「これが3級かよー!」と吠えながらオーバー手袋をはずして登って行く。アイゼンと岩の摩擦のにおいがなんとも刺激的!!!ビレイ点はキャメで補強。
2ピッチ目 佐藤リード。左に巻こうとする佐藤さんに外野がヤジる。「直上の方が簡単だよー、上はガバガバっすよ」などなど難しいほうにプッシュする。溝にケツを挟まれながら佐藤さんが一言「お前ら後悔さしてやるけーのー!」と。結局みんなケツを挟まれながらチムニーの中を通って3ピッチ目へ
3ピッチ目 小原リード。ジェードルを8メーター位登って緩傾斜帯へ。難なく通過。
山頂までとりあえずロープをつけて行く。北尾根のトップアウトはなかなかでした。

5時前山頂到着。山頂にはテントがひと張り。ちょうど夕日が沈む頃でヘッデンを用意して下る。
重太郎新道にはトレースがついており、そのトレース沿いにてくてく下りる、がこれが後で後悔する事に。20分位歩くとそのトレースは道とは反対の沢に続いている。道は岩がむき出しで中途半端に雪がついていて下りにくいのでそのトレース沿いに沢を下る。がんがん高度を下げ所々雪に亀裂が入っているが雪はしまっているので途中クライムダウンをしながらそのまま下ることに。

 2時間ほどくだると、とてもいや絶対にクライムダウンでは無理な岸壁にぶち当たる。懸垂の支点はあるものの補強しても頼りない、その上トレースは消えている。とりあえず一段下に降りて考える。そのまま木で懸垂するか、でも50mじゃ下りれそうにないし途中から岩になっていて次の支点はなさそうだし、ということで右にはい松帯をトラバースして40mくらい行ったところで下りてきた沢の一つ右の沢に向かって懸垂をした。そこで先ほどのトレースと合流。一安心。皆が思っていた沢とは違う沢だった。

 後はてくてく岳沢の小屋まで歩いてそこでテントを張る。21時到着。やはり、ひとのトレースは過信しないことだ。メンバーの中には学習能力がないひとが4人くらい・・ちゃんと夏道を下っていればもっと早く・・・後の祭りです。飯もそこそこに(ガスが足りなかった)就寝。

25日

 7時30分起床。てくてく上高地、釜トンを通って下山。途中の池でアイススケートを楽しみながら、三郷村で温泉に入って、合庁で解散しました。 天気もよく、人もいなくてついでに怪我も無く充実した山行でした。