Climbing Mate Club

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Chronicle

抜戸岳南尾根

アックスイメージ
メンバー 栗原、佐藤、田中、中村
日程 2001年12月28日〜30日
記録 中村

12月28日

 出発を1日早くしていざ南尾根へ!!5時松本出発。前日からの雪で皆さん憂鬱状態。栗原さんの車は途中でスピン。うーん何かヤな感じ。

 8時ごろ新穂高温泉出発。南尾根には誰も入っていない。前日下りてきたパーティーのトレースがうっすら残っていて、膝くらいのラッセル。トレースが無い所では腰あたりまでの雪があった。

 林道をラッセルしていって、どこから取り付くか迷ったが、P3とP4の間に抜けるクサコバのルンゼのちょっと右から取り付く。最初胸ぐらいの斜面をラッセル。(やっぱラッセルは楽しいなー、俺ってひょっとしてマゾかも??ついでに田中さんも)

 木が出てきてから左に50mくらいトラバース。木々に捕まりながらで発狂しそうになる。 ルンゼに出てから直登開始!!高度をかせぐぞっ!!!って意気込んではいたものの、ルンゼ内うーん雪崩れそう。
 その上風で木の上から落ちた雪たちがルンゼ内をコロコロと転がり落ちている。その跡か雪崩れの跡か分からないけどいやらしいナー。そんでもって背たけくらいのラッセル、たいして高度も稼げずラッセルの順番だけが回ってくる。 バックルは外してある、雪崩れたらザックを放って樹林の方へ逃げ込もう、巻き込まれたら?よし!泳ぐぞ!頭の中で回ってる。

 もうちょっとでしょう。休憩中みんな思っていた。さあラッセル開始だ!!むむ・・頭以上だなこりゃ。・・・・そろそろ交代だ。斜面にもたれかかり、息を整える。さあ追いつこう・・・・うおっ!!なんじゃ!!雪崩れやんけー!!!ヤバイ逃げな、ザックも放らな。なに肩に食い込んではずれんやんケー!!とりあえず樹林帯に逃げようって、雪が深いし、ワカンに足をとられて逃げられん、ザックのせいで泳げん!!あーみんなが遠のいていくー埋まるよー!!!必死でつま先立ちしてるつもり、埋まったらエアーポケット作って・・・あれっ止まった!? 心臓はバクバク、頭の中はパニック。流されたの10mもない、でも初めての体験。むむむ・・・。

 そこから1時間ほど上がった所で時間切れ。栗原、田中は偵察へ、佐藤、中村で天場作り。

 2人が帰ってきてテント設営。ポールを組み立てて、あれっ??今まで手に持っていたポールが音もなく消えた。つい一瞬前まで手の中にあったのに、あれっ??流された?
 辺りを探してみるけど、見つからん。取りあえず1本で張ることに。

 その夜色々話し合う。ポールが見つかれば行く。見つからなければ下る。でもせっかく来たからビバーク訓練?などなど・・・ZZZZ

29日 寝坊・・・

 ポールを探すも見つからず、取りあえず尾根まで抜けることに。 尾根上はきのこ雪が結構発達していた。中途半端な時間だったのでP3直下でテントを張ることに。あれっ?雪洞掘りがいつのまにか快適な天場作りに変わっている・・・。 その夜穴毛槍までピストンする?しない?など言っていたが結局下りることに。

30日 一路新穂高温泉へ。

 途中京都の野村さんの2人と昭和山岳会の2人が上がってきた。 2時過ぎ駐車場到着。 しばらくすると、京都の二人が降りてきた。P4まで行ったがだめだったらしい。

 今回の山行は流され、流された山行でした。でもまたいつか行きたい南尾根でした。